〔続〕457就労ビザ廃止について

4月18日に突然の発表があった457就労ビザの廃止ですが、今後7月、12月の変更を経て最終的に来年3月には457就労ビザが完全に廃止され、新たなビザ(TTS – Temporary Skill Shortage visa)が導入されます。

2018年3月までの457就労ビザについて以下に改正内容の要点をまとめました。

●4月19日からの変更点
- SOLとCSOL職種リストにあった651種の職を435に削減。うち24種は特定地域での農業関連の職種
- CSOLはSTSOL (Short-term Skilled Occupation List)に改名し、6ヶ月毎に更新
- SOLはMLTSSL (Medium and Long-term Strategic Skills List)に改名し国家計画に基づき国益に繋がる技術職を今後指定
- STSOLにある職種で457ビザを取得する場合の有効期限は2年間、MLTSSLにある職種で取得する場合は最大4年間

●7月1日からの変更点
- 前述のSTSOLを見直し、MLTSSLについては教育訓練省によるSOL(2017-2018)報告書を基に見直し
- 給与$96400以上の場合の英語力証明の免除を廃止
- トレーニング費用の明確化
- 無犯罪証明書の提出を義務化

●12月31日までに行われる変更
- 457ビザ保持者(会社スポンサーによって永住権を取得した労働者を含む)のタックス・ファイル・ナンバーの提出要請を開始するとともに税務局の記録と照合手続きを開始
- スポンサー会社が法的義務を怠った場合の記録の公示

●2018年3月より
TSSビザの導入が行われます。TSSビザは短期(2年)、中長期(最大4年)の2ストリームで構成されます。

〔短期ストリーム〕
・STSOLにある職種で申請(更新は1回まで)
・英語力の証明(IELTS 5(各分野4.5)以上

〔中長期ストリーム〕
・MLTSSLにある職種で申請(取得から3年後に永住権申請可)
・英語力の証明(IELTS 5(各分野5)以上)

〔共通の条件(ビザ申請者)〕
・最低2年間の関連する職歴
・最低給与(現在$53900)
・無犯罪証明書

今回の発表でしばらく余波が広がるかと思いますが、今後の永住権申請にも影響が出ます。ビザ申請をお考えの方は最新情報を常に確認されることをお勧めいたします。